建物の劣化は何故起こる?

鉄筋コンクリートの浸透性防錆剤・中性化抑制剤・
アルカリ骨材反応抑制剤としての亜硝酸リチウムの特長の紹介

亜硝酸リチウム
鉄筋コンクリートの浸透性防錆剤・中性化抑制剤・アルカリ骨材反応抑制剤

亜硝酸リチウム(LiNO2)は、イオン結合物質であり、正(+)の電荷を帯びたリチウムイオン(Li+)と負(-)の電荷を帯びた亜硝酸イオン(NO2-)が電気的に引き合って結合している。
亜硝酸リチウムは、亜硝酸リチウムの水溶液として存在し、濃度調整・ポリマーとの混合等でコンクリート補修用材料として使用されている。
亜硝酸リチウムは、1980年代後半より使用が始まり、用途としては鉄筋コンクリートの内部鉄筋の浸透性防錆剤として、アルカリ骨材反応の抑制剤として、又モルタルと混和して防錆モルタル・中性化抑制モルタルとして効果を発揮している。

◯イオン化合物としての特徴(浸透・拡散)

物質の最小単位のA(オングストローム)【1㎜の1千万分の1】の物質であるイオンはコンクリート中の細孔(数十A~数万A)を濃度勾配で移行しコンクリート内部へ拡散する。従って高濃度の亜硝酸リチウムをコンクリート表面に設置すれば、経年でコンクリート内部まで(実施施工では1年で3㎝内外)浸透拡散する。

◯鉄筋コンクリートの内部鉄筋の浸透性防錆剤としての機能

亜硝酸イオンはコンクリート中へ浸透拡散し、不動態被膜が破壊され腐食反応を起こしている内部鉄筋に対し、鉄イオンと反応し不動態被膜を再生し腐食反応を抑制することが知られている。これは1960年代より世界各地の研究者が立証している事項である。
使用法としては、断面修復用のポリマーセメントモルタルに高濃度に亜硝酸リチウムを添加し、断面修復用防錆モルタルとして、また鉄筋コンクリートの表面に亜硝酸リチウム水溶液を塗布後、亜硝酸リチウム高濃度添加モルタルを1㎜以上塗工し、浸透性防錆工法として中性化対策・塩害対策に使用することが近年普及してきている。
特に塩害等で内部鉄筋が腐食している場合は、コンクリート内部の塩素イオン量に対応できる亜硝酸イオン量が必要となり、塩素イオンに対しモル比が1.0以上になる亜硝酸イオン量を計算し、コンクリート表面に高濃度の亜硝酸リチウムを設置することが必要とされている。

◯中性化抑制層としての機能

亜硝酸リチウムを高濃度に含有したポリマーセメントモルタルは、炭酸ガスの遮断機能と遮塩機能を持ち、浸透性防錆機能と併せて中性化抑制層としての機能を持つ。亜硝酸リチウム含有モルタルをコンクリート面に2㎜前後塗工することにより、コンクリートの中性化を大幅に抑制できる。
亜硝酸リチウムを高濃度に含有したモルタル(セメント量に対して10%以上亜硝酸リチウムを配合したモルタル)は、その組織中の細孔径分布が小さくなり、また細孔中にイオン(電解質)が含有されるため遮塩性とガス等の透過抵抗が大きくなる事がその要因である事が知られている。

◯アルカリ骨材反応の抑制剤としての機能

一方リチウムイオンは、反応性骨材とアルカリ金属イオン(ナトリウムイオン・カリウムイオン)と水分でのアルカリ骨材反応生成物を置換反応で不溶化し、膨張反応を抑制させることが1950年代より報告され我が国の研究者もその実証を行って報告されている。
使用方法は当初コンクリート表面からの亜硝酸リチウムの投与が試されたが、必要量が多いため施工上問題があり、ここ1~2年ではコンクリート内部へ窄孔の上での注入・圧入工法が開発され、その成果がやっと達成され実施例も増えてきた。
圧力をかけた高圧注入工法のため、特殊な注入システムが必要となり、まだ一部の施工業者の責任施工での範囲ではあるが、いままで対処が困難であったアルカリ骨材反応の抑制について明らかに具体的対策がとれる工法として普及が大いに期待が出来る。
コンクリート中のアルカリ金属イオン量に対し、リチウムイオンがモル比1.0以上になるよう計算の上、コンクリートに対しての亜硝酸リチウムの注入量を設定することが必要であり、また、同時に表面よりの亜硝酸リチウムの投与を同時併用することが効果をさらに高めることが説明されている。

◯亜硝酸リチウムの実績

亜硝酸リチウムの国内での使用実績は、田島ルーフィング㈱が「リバンプ工法」として1990年に上市して以来、土木・建築の鉄筋コンクリートの補修工事で1,000例以上となり、鉄筋コンクリート補修工法としてその機能が非常に明解に説明できるため、その評価は高くまた学会等の発表例も多く、問い合わせを含め補修工法としての採用はさらに多くなっている。詳細は田島ルーフィング㈱へお問い合わせ下さい。